2013年(日本では2014年)公開のディズニー映画「アナと雪の女王」。この曲は劇中の戴冠式当日という重要な場面での一曲。妹のアナの歌で始まり、姉のエルサが主題歌「ありのままで」をフェイクしたフレーズで絡んでくる。4分足らずの短い中に、二人の相反する気持ちを表現する音楽がギュッと詰まっている、なかなか演奏しがいのある一曲だ。原曲のオーケストラ版に倣い、ドラムセットを使用せず編曲してあるが、前半はリズミカルで16分音符が基本。4/4の表記だが、8/8の感覚が求められる。メロディーは16ビートのシンコペーションが続くが、これがキマった時の爽快感は得も言われぬものだ。そして絶妙な転調をしながら曲は進行し、最終部分のAdurに至る。(演奏技術はさほど困難ではない。)実に堂々とした場面で、クライマックスを迎える。最後イントロと同じ16ビートの刻みが1小節現れ、いかにもミュージカルの挿入歌らしくあっさり終わる。