原作は『レ・ミゼラブル』で知られるフランス・ロマン主義の詩人、小説家ヴィクトル・ユーゴーが1831年に発表した小説『Notre-Dame de Paris』。ディズニー制作の長編アニメーションとして1996年に公開されたのち、まずドイツ語に翻訳された脚本が書かれ、舞台ミュージカルとしてベルリンで99年から2002年まで上演されました。ドイツとミュージカルの結びつきには少々意外な印象を持つかもしれませんが、1986年に《キャッツ》(A.ロイド=ウェバー作曲)のハンブルグ公演が大成功したことをきっかけに、ミュージカル熱は国内のいたる都市に飛び火し、今やドイツはアメリカ、イギリスに次ぐ世界第3位のミュージカル市場となっているのです。ディズニー関連のミュージカルも大変な人気で、世界初演の実績を持つ《ノートルダムの鐘》は現在もなお断続的な公演が続いているということです。アメリカでの公演はそれよりかなり遅れて、2014年からサンディエゴで始まったものの、ミュージカルの中心地ともいえるブロードウェイでの演目にはなりませんでした。劇団四季による日本語版はサンディエゴ公演にもとづく舞台で、2016年12月から上演が始まり、2018年春現在、すでにいくつかの都市での公演が予定されています。