影片
樂曲解說
1979年に結成された東京クラリネット・アンサンブルの編曲を、一手に引き受けていた時期があった。時間に余裕があり、管楽器に興味を持った譜面書きが、他に身近にいなかったというのが大きな理由だったが、私はこのグループのために数十曲の編曲と3曲のオリジナルを書かせて戴いた。メンバーは手取り足取り、忍耐強く、クラリネットという楽器の機能や特性を私に教え込んでくれた。当時の経験は、その後に私が吹奏楽の楽譜を書くようになった時に、何にも代え難い、まことに貴重な財産となった。 | 80年代の半ば、日本ポリドール株式会社がアンサンブルを含む吹奏楽のレコード全集を制作することになり、その一部を東京クラリネット・アンサンブルが受け持つことになった。録音に際して新しい楽譜も必要となり、そのために書き下ろした数曲のひとつが、この「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」第1楽章である。私はこれより以前に同曲の全楽章をクラリネット6重奏用に編曲し、これが音楽之友社から出版されていたため、よりやさしく、手軽に演奏できる編曲を、という注文があったことを記憶している。 | よく知られた楽曲でもあり、演奏にあたっての特別な知識はなにも必要ないだろう。E♭クラリネットは、わずかな部分をオクターヴ操作すればB♭クラリネットでの代用も可能だが、全体のサウンドに輝きを加えるためには楽譜どおりの編成がベストである。
編制
Clarinet in E♭
1st Clarinet in B♭
2nd Clarinet in B♭
3rd Clarinet in B♭
Bass Clarinet in B♭