この作品は、ガーシュインがパリを旅行した時の経験を交響詩的にまとめた作品で、ガーシュインの曲の中でも最もシンフォニックな標題音楽と言われています。原曲のオーケストラ編成にサクソフォンやタクシーのクラクション(Taxi-Horn)が入っているのが大きな特徴です。曲は続けて演奏され、「急・緩・急」の3つの部分で構成されています。
表通りと裏通り、昼夜、都会の人が行き交う様子、随所で激しく鳴らされるタクシーのクラクションなど、1920年代のパリの街並みと人の営みを描写しており、アメリカ人が見たパリの様子を構成力豊かに表現した代表作のひとつです。