時計の短針が、今にも背伸びをしようかと準備を始めた、ある日の夜。もう何分も前からベッドに入っているのに、その子はなかなか眠ることができません。「何かお話をして」頼まれたのなら、聞かせてあげましょう。不器用な踊り子は自らの足で一歩を踏み出したのか、自画像しか描かない画家は果たしてその未来を見つけられたのか、吟遊詩人たちはその旅先でどんな休日を過ごしたのか……。やがて時計の長針までもがその結末を見守り始めた頃、その子は広い夢の世界へと意識を手放していくのでした。楽曲の最初から最後までが、1本の長い線で繋がっているような持続感を意識していただきたいです。そのためには、主題部変ニ長調での音楽作りがとても重要になってくると思います。また、各パートには旋律、伴奏の役割以上の強い結びつきが存在しています。スコアをよく観察していただけると嬉しく思います。




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