朝の空港は活気にあふれています。旅人のキャリーバッグを転がす音、出張に行くビジネスマンの電話、空港職員の明るい掛け声などで、とても賑やかです。搭乗口を抜けて、空の旅が始まります。飛行機は力強く加速して、大空へ飛び立ちます。窓から見える景色は、地上と比べてどこまでも広く、無限に広がっています。雲の中を抜けると、視界は一面に白み、窓に細かい水滴や氷がパチパチと当たって幻想的です。高度1万メートルまで上昇し、安定飛行に入り、シートベルト着用サインが外れます。飛行機は一層優雅に空を飛び、悠々と翼を広げます。しばらくすると、乱気流が近づき、シートベルト着用サインが再点灯します。機体が揺れ、飛行機は懸命に気流を抜けます。再び雲を抜け、いよいよ目的地に到着します。滑るように滑走路に入り、勢いよく車輪が回り、飛行機は着陸します。(三浦秀秋)