ロケットミュージックより委嘱を受け、「究極の吹奏楽~小編成コンクール vol.5」用に書き下ろした曲。全体にわたってベルトーンと、それをなぞるチューブラーベルの打音が響き渡る。
蒼穹とは青空とほぼ同義語で、大空などとも近い意味を持つ。特に注目してほしい点として、練習番号Fの打楽器アンサンブルが挙げられる。まるで大きなオルゴールを聴いているかのような感覚に浸れるだろう。その直後、練習番号Gのミステリアスな響きにも深い思い入れがある。ラストは壮大なファンファーレとなっているので、明るく輝かしく締めてほしいと思う。曲の長さも6分程度なので、比較的さらっと演奏する事が出来るだろう。雄大な空に響く鐘の音に思いを馳せて・・・。(小谷有人)