「トリプティーク」とは「三連画」の意味であり、作品は”急ー緩ー急”の3つの曲で構成されている。
しかし、それぞれの曲が違った性格をもつ独立した小品であるというよりも、3曲ともすべての楽想が第1曲目の冒頭主題から派生するように書かれている。
演奏にあたっては、4つの楽器のブレンドされた響きではなく、それぞれの声部の動きが独立したものとして明瞭に聴こえることが望ましい。
ヴィーヴ!サクソフォン・クヮルテットの委嘱作品として、2015年3月から5月にかけて作曲。2015年6月3日に開催された、ヴィーヴ!サクソフォン・クヮルテットのリサイタルにおいて初演された。
作曲にあたっては、デザンクロやF.シュミットなど近代フランスのサクソフォン四重奏曲からの影響が大きかった。
また、第2曲目については、ヴォーン・ウィリアムズの弦楽四重奏曲第2番の第2楽章から大きな啓示を受けたことを告白しておく。